【国連】2016.06.09 発表
世界気象機関(WMO)は、気候変動によって人間の健康に対するリスクが増加する中、健康を守るために各国で提供されている気候関連サービスをまとめた報告書を公表した。気候変動によって、干ばつ、洪水、サイクロンなどが深刻化することが懸念されており、下痢、マラリア、髄膜炎、呼吸器疾患などの病気も気候変動と密接な関係があると考えられている。こうした中、極端気象や気候変動から公衆衛生を守るための気候関連サービスも各国で増加している。たとえば、エクアドルとペルーでは気候および健康情報を使用したデング熱管理のための2国間モニタリングネットワークが起ち上げられており、インドでは大気汚染の健康上のリスクと影響をモニタリングするために必要な情報を収集および統合する気候学および健康関連の専門機関によるパートナーシップが形成されているという。報告書では、40以上の事例をもとに、これらの取組の利益や教訓、健康のための気候サービスを開発する共通の枠組み、気象・気候部門と公衆衛生部門の連携を強化する方法が紹介されている。
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