【フランス】2016.03.31 発表
フランス環境・エネルギー・海洋省は、使い捨てビニール袋を廃止する省令を官報に公示した。小売店等で提供される使い捨てビニール袋は使用後の回収が難しく、自然界で分解しにくいため多くの問題を引き起こしている。フランス環境省は、使い捨てレジ袋に代わる有効な方法(さまざまな素材の買物袋やショッピングカートなど)がすでに存在するとして、分解しにくい一般のレジ袋を削減する。ビニールの使い捨てレジ袋は2016年7月1日から禁止され、2017年1月1日からは、植物などを原料とし(バイオベース)、家庭で堆肥化できる袋だけが使用可能となる。袋の素材に含まれる植物成分の比率は、今後段階的に引き上げるという。バイオベースの袋はフランス国内でも既に複数の企業が生産しているが、同省は今後も研究開発や製造で3000人の雇用が創出されるとしている。
自然界に放出されるプラスチック・ビニール類では、特に海洋哺乳類や海鳥への影響が懸念されている。ウミガメの86%が誤飲の影響を受け、北海では鳥類の94%の胃にプラスチック・ビニール類がみつかるという。レジ袋はフィンランド、デンマーク、アイルランドなどでも大幅に削減している。
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