【国連】2015.09.03 発表
世界気象機関(WMO)は、2015年の第1回「南極オゾン報告」を公表し、南極大陸とその周辺のオゾン層の状況に関する最新情報を報告した。この報告によると、全球大気監視(GAW)観測網の地上の計器や気球ゾンデを用いた測定は、今シーズン最初のオゾン破壊の兆候を示している。衛星によるオゾン全量の観測でも2015年8月18日以降、オゾンホール(オゾン全量220DU未満)が確認されており、2015年はオゾン減少が比較的遅く始まったという。オゾンホールの発現日は極渦の位置と極夜後に入る太陽光によって毎年大きく異なり、極夜が開けるとオゾン破壊は加速する。オゾン破壊の進行状況は気象条件にかなり左右され、2015年についてはまだ断言できないが、これまでの温度条件と極成層圏雲の範囲から、2015年は2014年・2013年と類似し、2010年・2012年より若干拡大する見込みであるという。WMOと科学界は、地上・気球・衛星からオゾンの観測データと気象データを活用し、今後数ヶ月にわたりオゾンホールの経過を注視していくとしている。【世界気象機関】
Copyright (C) 2009 ECO NAVI -EIC NET ECO LIFE-. All rights reserved.