【ドイツ】2015.07.15 発表
ドイツ連邦環境庁は、ドイツ気象局が、熱波が心臓疾患による死亡リスクを何倍にも高めうるという研究結果を導きだしたことを公表した。2015年夏の分析はまだ提出されていない。ドイツ気象局のベッカー副局長は、「気候変動の進行により、今後、我々には、より多くの、長期に渡る集中的な熱波が訪れることが予想される。この気候に適応することが出来ないのであれば、今世紀末までに、熱波を要因とした冠状動脈性心疾患による死亡件数が何倍にも増加するであろう」と述べた。長期にわたり、集中的に訪れる熱波シーズンは、心臓・循環器系器官の負担を増加させるという。通常よりも長く、高い気温が続く熱波は、死亡件数と連動を示している。特に、特定の慢性疾患を持つ老人にその傾向が表れているという。連邦環境庁とドイツ気象局は、現時点で既に暖かい気候を持つ南ドイツや西ドイツにおいて、健康負担が特に大幅に上昇することになると予測している。このような事態に対応する対策は多数存在しており、ドイツ気象局の暑熱警報システムの利用や健康管理などを呼びかけている。さらに、都市の中なヒートアイランドの削減や公衆衛生制度の改善といった予防対策も求めている。この研究は、連邦政府がドイツ適応戦略において実施したもので、人間、環境、その他の対策部門における気候変動の影響に関する包括的な分析の一部であり、文献研究、代表調査、当研究独自の調査をもとに構成されている。【ドイツ連邦環境庁】
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