【オランダ】2015.12.16 発表
オランダ環境評価庁は、欧州委員会の共同研究センターとともに、2013年の世界の化石燃料の使用とセメント生産によるCO2排出量の傾向に関する報告書を公表した。これによると、2013年のCO2排出量は前年比で2%増加し過去最高の353億トンを記録した。新興国のエネルギー消費量の増加が主な要因として挙げられるという。ただし増加率は低下し、CO2排出と経済成長との分離が進んでいることを示している。これには最大排出国の1つである中国の増加率低下が大きく寄与しており、素材産業における電力・燃料需要の低下や再生可能エネルギーの促進などにより、経済成長が加速し始めた2003年以前の水準に戻ったとしている。しかし中国の一人当たりのCO2排出量は増加傾向にある。GDP1000ドル当たりのCO2排出量も減少しているもののその数値は650kgと依然として高く、アメリカの2倍となっている。GDPの増加に寄与している部門のエネルギー強度が高いことから、中国は石炭消費目標の設定や水力発電の導入など石炭からの他の燃料への転換やエネルギー効率の向上に向けた新たな対策を講じているという。【オランダ環境評価庁】
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