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【国際機関】2014.12.15 発表

国際エネルギー機関、排出削減への取組にもかかわらず、世界の石炭需要は2019年までに90億トンに増大と予測

 国際エネルギー機関(IEA)は、2014年版中期石炭市場報告書で、世界の石炭需要は今後5年間(報告書の対象期間)伸び続け、2019年までに90億トンに達するとの見通しを明らかにした。中国が最大の消費・生産国で、エネルギー多様化等の取組が始まってはいるが、今後5年間は世界の石炭需要増加の5分の3を中国が占める見通しだという。中国に加え、インドやASEAN諸国などアジア勢が石炭消費を押し上げており、ヨーロッパとアメリカでの減少を相殺している。
 マリア・ファン・デル・フーフェンIEA事務局長は、「気候変動の緩和のため各国が誓約や政策を提示しているが、それも今後5年間は石炭需要の伸びを抑えることはできないだろう。エネルギー確保の面で石炭の貢献は否定できないが、現在の形での石炭利用は持続可能ではない。これを改めるには炭素回収貯留の普及促進が必要だ」と述べた。また事務局長は、新興国等で石炭火力発電所が相次いで新設されているが、多くは非効率な旧式の技術を用いていると懸念を示した。【国際エネルギー機関】

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