【デンマーク】2014.10.20 発表
デンマーク環境省は、新たな環境会計「自然資本会計」用いて、デンマークの衣料品生産による環境負荷を評価した報告書を公表した。報告書では、同国の繊維製品の世界的なサプライチェーンを通じた環境負荷を、温室効果ガス・大気汚染・水消費・水質汚染・間接的な土地利用の観点から算出している。
繊維・衣料品産業は、世界的に重大な汚染源の1つである。報告書によると、デンマークだけでも、衣服消費による環境負荷は、年間30億デンマーク・クローネ(DKK)以上に上る。例えば、普通の綿Tシャツ1枚の環境負荷は約12DKKに値し、生産チェーンにおける水消費、綿花の肥料、エネルギー消費がその要因だという。衣料品が海外で生産されることで、環境影響は国内ではなく主に中国やインド、トルコで甚大であることも判明した。デンマークでは1人当たり年間16キロの衣料品が使われ、その生産に約50キロもの化学物質が必要だという。
同国のブロスベル環境大臣は、現在コペンハーゲンで開催されている「グローバルグリーン成長フォーラム」(3GF)で、この環境会計を用いて衣服の環境負荷を低減し、事態改善を図るよう業界に求めた。【デンマーク環境省】
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