【国際機関】2014.10.01 発表
国際エネルギー機関(IEA)は、炭素回収貯留(CCS)機能を備えた世界初の大規模発電所がカナダで運転を開始したことに対し、歓迎の意を表明した。
この事業は同国サスカチュワン州のバウンダリーダム石炭火力発電所(サスクパワー社)で行われているもので、CCS装置付き発電設備(110メガワット)で年間100万トンのCO2を回収する。回収したCO2は近隣の油田に注入し、石油増進回収(EOR)を目指す。
IEAによると、CCSは気候に優しく野心的な未来のエネルギーシナリオにおいて中心的役割を果たし、2050年には必要な排出削減量の6分の1を占めるまでになる。CCSを普及させなければ、今後の世界の気温上昇を2度以下に抑えることを目標とする場合、現在確認済みの化石燃料埋蔵量の3分の2以上が2050年以前は商業化できないという。
IEA事務局長は、同事業の開始をCCS開発の歴史における「極めて重要な段階」であるとし、また、カナダがCCSの実現で指導的役割を担っていることへの賛辞を述べた。【国際エネルギー機関】
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