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[海外エコニュース一覧]

【アメリカ】2014.08.08 発表

アメリカと台湾、アジアの都市の大気汚染緩和に向けパートナーシップを立ち上げ

 アメリカ環境保護庁(EPA)と台湾環境保護署、カリフォルニア州のベイエリアおよびサウスコースト両大気質管理区(AQMD)、NGOのクリーン・エア・アジアは、アジアの諸都市の大気質管理を強化し、大気汚染と気候変動の健康への影響を緩和することを目的に、「都市クリーン・エア・パートナーシップ」を立ち上げた。この発足により、カリフォルニア州および全米各地の都市が、大気汚染を低減・防止するため、経験や技術を生かしてアジア太平洋の諸都市と協力することができるようになる。
 今後、次のような活動を行うとしている。
 1)認証および点数制度。一定の基準に達し、大気汚染解消へと進んだ取り組みをしている都市と認証することでインセンティブを与え、都市が大気汚染緩和策をとるよう促す。
 2)都市の能力向上。訓練、財政インセンティブなどのサポート。
 3)都市パートナープログラムを通じ、都市間の協力と相互学習を促す。
 クリーン・エア・アジアは、アジアの大気汚染問題に取り組むため、2001年に、アジア開発銀行、世界銀行、USAIDにより設立されたNGOで、本拠はフィリピンにある。このクリーン・エア・アジアの調査によれば、2008年、アジアの200以上の都市で、年間の屋外大気中の平均微小粒子状物質濃度が、世界保健機関(WHO)の大気質ガイドラインより約5倍高かったという。微小粒子状物質の健康被害は汚染物質の中でも最悪だと考えられ、心血管系の疾患、喘息発作、呼吸器感染症、死亡にも関連付けられている。EPAは、同庁をはじめカリフォルニア州、ロサンゼルスやフレズノ等の都市が、大気汚染の低減において数十年の経験を持つことから、このパートナーシップが、諸都市の大気汚染を低減し、より健全で住みやすい都市を実現するための大きな一歩になるとしている。【アメリカ環境保護庁】

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