欧州委員会は、シェールガス採掘の際に用いられるフラッキング技術（大量水圧破砕技術）に対し、適切な環境・気候保護の確保を求める勧告を採択した。これは、この技術の使用を検討する全加盟国を対象にしたもので、健康・環境リスクの回避、市民に対する透明性の改善、さらに産業界における調和のとれた競争条件の基礎や投資家に対する明確な条件を創出することを目指すものである。勧告は、既存のEU法に基づき策定されたもので、加盟国に対し、認可付与の前にプロジェクトの先行計画と起こり得る累積効果の評価、環境影響と環境リスクの慎重な評価、起こり得る変化の確認、また発生するリスクを克服するためにボーリング前に現場の水、大気、土の品質の管理、個々のボーリングで使用される化学物質に関する情報提供、プロジェクト全体におけるベストプラクティスの適用などを求めている。加盟国には6ヶ月以内にこの基本方針を適用し、2014年12月以降、毎年、導入された対策について報告することが求められている。欧州委員会は、18ヶ月後に、このアプローチの効果を検討するとしている。【欧州委員会環境総局】