【国連】2013.04.29 発表
国連環境計画(UNEP)は、イラクのメソポタミア湿地の再生に尽力したアッザム・アルワシュ氏が2013年ゴールドマン環境賞を受賞したと発表した。メソポタミア湿地は世界的に重要な生態系であり、UNEPは2001年にその90%が消失したとして警鐘を発し、2003年~2006年には研究等の取り組みを重点的に実施した経緯がある。受賞者であるアルワシュ氏は2003年にその惨状を目にして以来、土木技師の経験を生かして調査や生態系の復元に取り組み、2004年にはNGOであるネイチャー・イラクを設立。湿地を再生することの環境、経済、社会的なメリットを環境大臣や水資源大臣に説き、政府や市民に対し継続して環境や生物の生息地を守ることの必要性を訴えてきた。こうした活動の結果、現在では昔の面積の半分に水が戻っている。再生した湿地は2013年春にイラク初の国立公園に指定される予定である。イラクの湿地の持続可能な開発と再生を目指すUNEPの取り組みには、日本政府も支援した。【国連環境計画】
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