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【国連】2012.06.21 発表

ワシントン条約、ゾウ密猟と象牙取引が過去最悪水準と報告

 絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(ワシントン条約、CITES)事務局は、ゾウの密猟が2002年の監視開始以来、また象牙押収量は1989年以来最悪水準に達したと発表した。これは、CITESのゾウ密猟監視システム(MIKE)や、TRAFFIC(野生生物取引監視ネットワーク)によるゾウ取引情報システム(ETIS)等のデータ分析結果で、密猟と大規模な象牙取引の傾向は一致しているという。
 ETISによると、犯罪組織の関与する大規模象牙取引の2011年摘発件数は、23年間で初めて2桁の14件を記録し、押収量は24.3トンに。その主な輸出先は中国とタイで、2012年前半に中国が行ったある捜査では1366.3kgの象牙を押収、13人が逮捕された。
 一方、MIKEプログラムによると、密猟は人の生活や政情が不安定な地域で特に多く、東アジアにおける需要も密猟増加の要因となっている。2011年だけでも数万頭のアフリカゾウが密猟されるなど、大陸全体でゾウの個体群が脅かされている。また、近年はアジアにおける密猟も増加しているという。
 今後のゾウの保護へ向け、CITESの協力によるアフリカゾウ行動計画の実施のほか、象牙の取引プロセス全体に対する戦略的対策、DNA判定を用いた科学的な追跡システムの導入、野生生物犯罪に対する罰則強化等が求められている。【国連環境計画】

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