【国連】2009.06.08 発表
国連環境計画(UNEP)は、6月8日の「世界海洋デー」に、漂流・漂着ゴミに関する報告書「海洋ゴミ:地球規模の挑戦」を公表。不要になった漁具、レジ袋、タバコの吸殻など、増え続ける漂流・漂着ゴミが、世界中の海や砂浜に被害をもたらしていると警鐘を鳴らした。
この報告書は、南太平洋、東アジア海域、カリブ海など世界の12の海域について、初めて、漂流・漂着ゴミの現状をまとめたもの。世界中で最もよく見られる漂流・漂着ゴミは、プラスチックゴミ、特にレジ袋とペットボトルで、いくつかの海域では、集められたゴミの80%以上に上っていることが分かった。こうしたプラスチックゴミは、ウミガメが大好物のクラゲと間違えて飲み込んでしまうなど、野生生物に被害をもたらすおそれがある。この他、タバコの吸殻や包装紙などタバコ関係のゴミも、地中海やエクアドルでは多く見られた。
報告書は、各国や地域レベル・国際レベルの取り組みにもかかわらず、海に捨てられた大量のゴミが、人間の健康や安全を脅かし、野生生物を危険にさらし、船舶の設備を傷つけ、沿岸の景観にダメージをもたらし続けていることを示している。
報告書を受けて、UNEPのシュタイナー事務局長は、海洋生物を窒息させてしまう使い捨てのレジ袋のようなゴミは、どこでも禁止または段階的に禁止するべきだ とコメント。他のゴミについては、市民への普及啓発、経済的なインセンティブや市場ベースのメカニズムを通して、海に捨てるのではなく、発生抑制やリユース、リサイクルを奨励することで削減できると述べた。【UNEP】
http://www.unep.org/Documents.Multilingual/Default.asp?DocumentID=589&ArticleID=6214&l=en&t=long
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