廃棄物処理法では、廃棄物を一般廃棄物と産業廃棄物の二つに分類している。
ごみの年間排出量は昭和61年度には4,296万トンであったものが、平成10年度には5,160万トンになっている。ごみが増えた原因はいろいろ考えられるが、耐久消費財の頻繁な買換え、使い捨て型の商品や容器の普及、あるいはオフィスのOA化に伴う紙ごみの増加などがあげられる。
一般廃棄物は、人の日常生活に伴って生じる家庭系ごみ、事業系ごみ、およびし尿に分類される。ごみの種類は生活の多様化に伴って増え続けており、不用になった大型の家庭用品など適正処理の困難なごみが問題になってきている。
平成10年度のごみの排出量は、年間 5,160万トンとなっている。また、1人1日当たりの排出量は 1,118グラムとなっている。
産業廃棄物の発生量は一般廃棄物の約8倍(1998年度での比較)となっている。産業廃棄物の種類では、汚泥、動物のふん尿、がれき類が多く、これらが全体の約83%を占めている。産業廃棄物も増加しており、また埋立地が不足していることなどから、不法投棄などによる環境汚染が懸念されている。
ごみ排出量の推移
産業廃棄物排出量の推移
日本では、通常水銀、カドミウムなど23種類の有害物質を含む産業廃棄物を有害廃棄物と呼んでいる。有害廃棄物を処理する場合には、特別に厳しい規制に従って取り扱うことになっており、例えば有害廃棄物を埋め立て処分する場合には、遮断型最終処分場と呼ばれる特別な構造の埋立地で処分しなければならいないことになっている。また、有害廃棄物の取り扱いは国際的にも重要な環境問題となっている (有害廃棄物の越境移動)。
廃棄物の処理・処分場が不足している。一般廃棄物の処理では、その処分場、特に最終処分場の確保が大きな問題となってきている。ごみの排出量の増加に伴って最終処分場の残余容量は急激に減少してきている。平成10年度末における最終埋立処分場の残余年数は全国平均で約 12.3年となっている。
一般廃棄物最終処分場の残余容量と残余年数の推移
Copyright (C) 2009 ECO NAVI -EIC NET ECO LIFE-. All rights reserved.