10月18日、イギリスの環境・食糧・農村地域省（DEFRA）は、イギリス国家生態系評価プロジェクトの中間報告書「現状と動向に関する総合報告書案」を公表した。イギリス国家生態系評価プロジェクトは、200人以上の科学者と経済学者からなるチームにより、イギリス国内の社会と経済に対する自然の価値を包括的に評価するもので、2011年春に完成が予定されている。プロジェクトの成果は、自然環境白書に反映される。
　今回公表された報告書案では、過去60年間における変化を示している。その結果、「大気質、及び水質の根本的な改善」、「緑地空間へのアクセスによる精神、及び肉体的健康に対する理解の向上」、「国産食糧の増加」などが示されており、人々が行う全ての決定プロセスにおいて自然の価値をどのように考慮していくのか、問いかけるものとなっている。
　政府は、政策決定の中心に自然環境の価値を含めていくことを目指しており、今回、同時に3つの文書「あなたのために自然ができること」、「自然の価値への理解を深めるために」、「生態系サービスへの支払」を公表している。【イギリス環境・食糧・農村地域省（DEFRA）】