GX

[ ジーエックス ]

解説

イノベーションによる再生可能エネルギーへの転換や情報技術の導入等を通じて、温室効果ガスの排出量の大幅削減(カーボン・ゼロ)を達成し、持続可能な社会を実現するために、経済社会システム全体を、産業革命以来の化石燃料中心の経済・社会、産業構造から変革すること。

気候変動の影響の顕在化や新型コロナウイルス感染症への対応が喫緊の課題となる中で、環境対策を成長の機会と捉えられるようになったことや、さらに、ウクライナ紛争によるエネルギー危機も踏まえて、世界各国で持続可能な脱炭素社会の実現に向けた取り組みが進められていることが背景となっている。

日本では、地球温暖化対策計画に示す2050年の温暖化ガス排出実質ゼロに向け、「グリーン成長戦略」が2021年6月に策定され、洋上風力等特に成長が期待される14分野を掲げ、脱炭素化を進める企業の技術革新を後押している。さらに、内閣総理大臣を議長とするGX実行会議を2022年7月に設置し、クリーンエネルギー戦略を検討している。具体的な施策として、成長促進と温室効果ガスの排出抑制・吸収への投資の促進のためにGX経済移行債(仮称)を創設して、今後10年間に150兆円超の投資を実現する、民間企業の参加による自主的な排出量取引の推進やカーボンクレジット市場の整備を進める(GXリーグ)等が検討されている。(2022年9月作成)

詳細解説

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