GBF

[ ジービーエフ ]

解説

2022年12月に開催された生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)において採択された生物多様性に関する世界的目標。2050年までのビジョン「自然と共生する世界」と4つのゴール、及びこれを達成するための2030年までのミッションとターゲットにより構成されている。

生物多様性枠組(GBF)は、2010年に名古屋で開催されたCOP10において採択された「愛知目標」の後継目標(ポスト愛知目標)として、2020年10月に昆明(中国)で開催されるCOP15において採択される予定だった。しかし、COP15の開催は、新型コロナ感染症の世界的流行(パンデミック)により開催が再三延期された。このため、最終的に2022年12月に条約事務局のあるモントリオール(カナダ)で開催されたCOP15第二部(全体会合)において採択され、名称も当初の開催予定地と採択地の都市名を付して、「昆明モントリオール生物多様性枠組」とされた。

GBFは、愛知目標と同様に2050年の将来像(ビジョン)を「自然と共生する世界」とし、「自然を回復軌道に乗せるために生物多様性の損失を止め反転させる(ネイチャーポジティブ)ための緊急の行動をとる」2030年ミッション、そしてそれらの具体的なゴールを描いた2050年グローバルゴール(4ゴール)、2030年グローバルターゲット(23目標)などで構成されている。これらの目標や行動には、保護地域目標30by30、劣化した生態系の30%再生、外来種定着の半減、自然を活用した解決策(NbS)と自然の寄与(NCP)、遺伝資源及びデジタル配列情報(DSI)、ビジネスでの生物多様性主流化、資金メカニズムなどが含まれている。(2024年1月作成)

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