BBNJ協定

[ ビービーエヌジェーキョウテイ ]

解説

生物多様性条約によって規定されている領海や排他的経済水域(EEZ)以外の、公海や深海底での海洋の生物多様性の保全及び持続可能な利用の確保を目的とした法的拘束力を持つ初めての協定。公海の自由航行などを定めた「国連海洋法条約」の下で、15年以上にわたる交渉を経て2023年に採択された。正式名称は、「海洋法に関する国際連合条約に基づくいずれの国の管轄にも属さない区域における海洋の生物の多様性の保全及び持続可能な利用に関する協定」。

公海上での「海洋保護区(MPA)」設置の枠組み、海洋遺伝資源の採取・利用の通報、利益の配分、環境に重大な影響を及ぼす開発などを行う際の環境影響評価の実施、能力開発・技術移転などを規定している。2026年1月に発効し、日本、EUを含む93か国・地域が締約国となっているが、米国、インド等は未加入である。第1回締約国会議が発効から1年以内に開催され、事務局の設置、情報交換のメカニズム(クリアリングハウス)に加え、公海における海洋環境保護区の設定、環境影響評価の実施等について具体的に検討される予定である。

「昆明・モントリオール生物多様性枠組」(2022)により、2030年までに陸と海の30%以上を保全(30by30)していくことが合意されたが、各国の領海などだけではこの目標の達成は難しく、海洋の3分の2以上を占める国家管轄権を超えた海域(公海や深海底)における海洋生物多様性の保全と持続可能な利用の確保が求められている。(2026年8月改定)

詳細解説

EICネット 環境用語集