BAU比
[ ビーアーユーヒ ]
追加的な対策を取らずに現状を維持した場合を意味する「BAU(Business as usual)」との比較によって、対策の効果を表す指標。ただし、BAU(現状維持)の場合でも、人口や経済などによる自然状態の変化は見込んだ推計としている。
環境分野では、温室効果ガスの排出量やエネルギー消費量の削減効果などに関して、「BAU比で目標年度までに●%削減」として目標設定をする場合などに使われている。
また、GX推進法の制定によって日本でも導入されることになったカーボンプライシング制度に対する期待や対応として、現行の削減トレンドをそのまま2050年まで延長する「BAUシナリオ」に対して、2030年にエネルギーミックスを達成するとともに2050年にはカーボンニュートラルを実現するといった「CNシナリオ」を試算して、GX-ETS(排出量取引制度)の市場規模や炭素価格について比較して評価するといった使われ方もされている。(2024年6月改訂)