高山植物
[ コウザンショクブツ ]
森林限界(高木が生える限界)より高い高山帯に生育する植物の総称。種子植物、シダ植物、コケ植物、地衣植物が含まれる。日本の高山植物は種子植物だけで500種以上ある。これらのうち約20%が北方起源の種で、氷河期の生き残りとされている。高山帯は互いに隔離されているため、種の半数以上が固有種。
高山植物の生育地は国立公園や国定公園に指定されている場所が多いが、登山者による踏みつけの影響を受けやすく、また、美しさや珍しさから盗掘されることも多い。北海道夕張岳のユウバリコザクラ、秋田県駒ヶ岳や山形県蔵王山のコマクサ、山梨県北岳のキタダケソウなど、盗掘が原因で絶滅危惧種となった高山植物は多い。