雨水利用
[ アマミズリヨウ ]
雨水は、簡単な処理でトイレや庭の水撒き、洗車等に利用できるので、これを有効に利用しようという考え方。都市では道路の舗装が普及し、地下に雨水がしみ込むこともなく下水道に流れ込み、地下水の涵養にもならない現状を反省し、建物の地下や個人の住宅などに貯水タンクを設けて雨水を貯めて利用しようという運動が進められてきた。1982年に東京都墨田区が両国国技館での雨水利用を日本相撲協会に申し入れて実現したのが最初期の例。墨田区の取り組みは1983以降の区公共施設での雨水利用システム率先導入、1994年の雨水利用東京国際会議開催へと発展していく。各地での市民の活動も活発になり、全国ネットワークの組織化も進められている。なお、世界的に見れば、不足する農業用水として雨水をいかに利用するかが焦点になる地域も多い。