長距離越境大気汚染条約

[ チョウキョリエッキョウタイキオセンジョウヤク ]

解説

国連欧州経済委員会(Economic Commission for Europe; ECE)による、歴史上初の越境大気汚染に関する国際条約。

環境大臣会合に採択された枠組み条約であり、ヨーロッパ諸国を中心に、米国、カナダなど49カ国(当時のEC含む)が加盟(日本は加盟していない)。1979年締結、1983年発効。

加盟国に対して、酸性雨等の越境大気汚染の防止対策を義務づけるとともに、酸性雨等の被害影響の状況の監視・評価、原因物質の排出削減対策、国際協力の実施、モニタリングの実施、情報交換の推進などを定めた。

発効後、資金供与について定めたEMEP議定書(1984)、SOxの30%削減を定めたヘルシンキ議定書(1985)、NOxの削減について定めたソフィア議定書(1988)、VOC規制議定書(1991)、SOxの削減について定めたオスロ議定書(1994)、重金属議定書(1998)、POPs議定書、酸性化・富栄養化・地上レベルオゾン低減議定書(1999)の8つの議定書により、補足・強化されてきている。

詳細解説

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