里海

[ サトウミ ]

解説

沿岸海域とそれに接する陸域で、様々な人間の働きかけを通じて環境が形成されてきた地域であり、陸域の里地・里山に対して使用されることが多い。

沿岸の浅海域は、生物多様性が豊かで、生物生産機能、環境浄化機能を有しているため、豊饒の海として人々の暮らしや伝統文化と深く関わり、人と自然が共生する場となっていた。しかしながら、高度経済成長期以降の極端な富栄養化の進行と埋立などの地形改変は、それらの沿岸域が持つ機能の一部を喪失させるとともに漁獲量も減少させ、人との関わりも希薄化させつつある。

このため、環境省では豊かな里海を取り戻すため、2007年に策定した21世紀環境立国戦略に「里海」の創生支援を盛り込むとともに、2008年度から「里海創生支援事業」を開始し、石川県七尾湾、兵庫県赤穂海岸、長崎県大村湾、大分県中津干潟の4海域を「里海創生支援海域」として選定した。

詳細解説

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