農薬汚染
[ ノウヤクオセン ]
化学物質による環境の汚染を考えた場合、農薬による汚染は身近な問題として感じられるもののひとつである。特に農薬は、農産物や樹木などに対して使用されれるため食品中に残留したり、肉類や乳製品に濃縮されたりすることによって、健康に影響を及ぼす可能性がある。
このため日本では「農薬取締法」(昭23法82)に基づき、農薬を製造・輸入する事業者の国に対する販売の申請、販売農薬の登録、使用方法の表示などが義務づけられている。農薬の登録に際しては、農薬登録保留基準に基づく審査が行われ、環境影響にかかる基準については、環境大臣が定めている。
さらに、「食品衛生法」(昭22法233)では食品中の残留農薬にかかる基準が定められ、この基準に合致しない食品の販売を禁じている。その他ゴルフ場の芝の管理に使用される農薬については、国や自治体からその適正な使用について指導が行われ、農薬の使用よる環境汚染の防止が図られている。