資金メカニズム

[ シキンメカニズム ]

解説

途上国に対して、資金の供与や技術の移転を行うための仕組み。

途上国は、気候変動枠組み条約の交渉過程の時から、「共通だが差異のある責任原則」に基づき、ODAやGEF(地球環境ファシリティ)とは別の「新規かつ追加的な」資金援助の枠組みを求めている。COP3以降においては特にクリーン開発メカニズムがその役割を担うことを途上国は期待しているが、先進国側ではGEFなどの既存の枠組みで十分であるとの意見が強い。

COP8では、資金メカニズムの実施機関であるGEFからの活動報告が行われた他、COP7で設立された特別気候変動基金及びLDC(後発途上国)基金の運営指針、資金メカニズムのレビュー、GEFに対する追加的指針につき、検討がなされた。途上国側は基金の早期運用等を求めたが、拙速・曖昧な指針提出に反対した先進国側の主張にほぼ沿った形で決着した。

資金メカニズムをめぐるもうひとつの交渉の争点となっていたのは「特別気候変動基金(SCCF)」。先進国はSCCFの運用に関するGEFへのガイダンスを決定することをCOP9に先送りにし、途上国はこれに譲歩した。2003年にイタリアのミラノで開催されたCOP9において、SCCF運営の手引きがまとまった。

詳細解説

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