自然遺産

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解説

狭義には世界遺産条約に基づき世界遺産リストに登録された、鑑賞上、学術上、保存上顕著で普遍的な価値を有する地形や生物、景観などを含む自然地域をいう。なお、世界遺産リストに登録される遺産には自然遺産と 文化遺産及びそれらの複合遺産がある。

自然遺産リストへの登録にあたっては、別途、設けられている登録基準(クライテリア)に照らし、自然遺産としての「顕著で普遍的な価値」とその保 護・管理の状況等が世界遺産委員会において審査される。

2008年8月現在、キリマンジャロ国立公園(タンザニア)、イエローストン国立公園(ア メリカ)など174箇所が自然遺産として登録されている。日本では、1993年に白神山地および屋久島が世界自然遺産リストに登録された後、2003年になって、環境省と林野庁が「世界自然遺産候補地に関する検討会」を設置し、国内に今後5年程度の間に新たに世界自然遺産として推薦できる地域があるかどうかを学術的見地から検討し、結果、知床、小笠原、奄美・琉球諸島の3地域を選定した。ただし、翌2004年に日本政府が推薦したのは、当時保護・管理の体制等が整っていた知床のみで、 2005年の世界遺産委員会で国内3箇所目の自然遺産として登録された。その後2010年1月に小笠原の推薦書等を世界遺産委員会に提出し、2011年6月に4箇所目の登録が実現した。

なお、近年は、価値あるものとして評価される、地域が育んできた自然を指して「自然遺産」という広い意味の使われ方も一般化してきた。

詳細解説

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