自然公園
[ シゼンコウエン ]
すぐれた自然の美しい風景地を保護しつつ、その中で自然に親しみ、野外レクリエーションを楽しむことができるように指定もしくは設置された公園。日本では自然公園法に基づき、国が指定する国立公園と国定公園、都道府県が指定する都道府県立自然公園などが整備されている。
自然公園の中心となる「国立公園」は1872年3月1日にアメリカ合衆国第18代グラント大統領が「イエローストーン公園法」に署名したことで誕生したのが世界で最初の事例。日本では1931年に制定された国立公園法により、1934年3月に瀬戸内海、雲仙、霧島の三つの国立公園が誕生した。1957年には国立公園法が自然公園法に替わり、国立公園に加えて、国定公園、都道府県立自然公園の制度が整備され、現在の自然公園体系ができた。
同法の最新改正(2009年)では、法の目的に「生物の多様性の確保に寄与すること」が追加されたほか、海域における保全施策の充実や生態系維持回復事業の創設等が盛り込まれている。
2014年3月31日現在、日本全国に401箇所(国立公園31、国定公園56、都道府県立公園314)、合計面積約542万haの自然公園が指定され、国土面積の14%強を占めている。(2014年7月改訂)