種の保存法
[ シュノホゾンホウ ]
正式名称は、「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律」。
従来、鳥獣保護法(1918)により、日本に生息する鳥獣は、原則として全種が捕獲等の規制の対象とされてきた。一方、鳥獣以外の動植物については、自然環境保全法(1972)や自然公園法(1957)によって、特定の地域における特定の種の捕獲や開発行為が規制されてきたものの、生物多様性の保全を目的とした野生動植物の保護施策は講じられてこなかった。このため、ワシントン条約規制対象種の国内取引を規制する、特殊鳥類の譲渡等の規制に関する法律(1972)と絶滅のおそれのある野生動植物の譲渡の規制等に関する法律(1987)を廃止・統合して、国内外の野生動植物種の保全を体系的に図ることを目的に、1992年に制定された。捕獲、譲渡等の規制、及び生息地等保護のための規制から保護増殖事業の実施まで多岐にわたる内容を含む。