社会的責任投資

[ シャカイテキセキニントウシ ]

解説

各企業の収益性や成長性だけでなく、倫理的・社会的な側面まで配慮して取組を評価し、投資選定を行う投資行動。日本語で、社会的責任投資とも呼ばれる。エコファンド(環境への配慮の割合が高く、かつ株価のパフォーマンスも高いと判断される企業の株式に重点的に投資する投資信託)はその一つである。

環境に係る社会的費用が市場経済の中に内部化されていない状況下では、環境経営に取り組んでいる事業者が収益面で必ずしもすぐれるとは限らないが、収益面で多少見劣りがしても、環境への負荷の極力少ない事業に投資したいというニーズは存在する。このような状況を背景として、欧米で誕生した考え方で、1980年代後半から、それまでの酒、たばこ等への投資を控える動きに環境面での評価が加わったものである。現在では、環境要因を組み入れた企業評価モデルを活用して企業の環境格付けが行われたり、機関投資家向けの調査情報機関が作成した社会的責任投資指数がアメリカのSRIファンドのベンチマークとして使用されたりする等、アメリカでは既に具体的な投資行動となって存在しており、他の国にも広がっている。平成15年には「社会的責任投資に関する日米英3か国比較調査報告書」が公表された。なお、SRIはCSR(企業の社会的責任)に考慮して投資するというスタンスを取る。

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