砂漠化

[ サバクカ ]

解説

サバンナなどの草原によっておおわれていた年降水量が100-200ミリの半乾燥地域で、砂漠的な景観が拡大していく現象に限って用いるのが最も狭い意味での砂漠化である。一方、UNCOD(国連砂漠化防止会議)では、砂漠化を「土地に備わった生物生産力の減退ないし破壊であり、終局的には砂漠のような状態をもたらす現象」と定義した。また、国連砂漠化対処条約の第1条では、「乾燥、半乾燥、乾燥半湿潤地域における種々の要因(気候変動及び人間の活動を含む。)に起因する土地の劣化」であると定義されている。たとえ、当該地域への直接的なインパクトがなくても、地球温暖化に伴う大気循環の変動によって乾燥化が進むなどの要因ででも砂漠化は進行するから、将来の砂漠化の程度は生態系に関わる今後の多様な人間活動の如何で異なってくるだろう。最近は砂漠化を植生の退行現象あるいはそれをもたらす土地の劣化と同義語として使う場合もある。

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