生物多様性ホットスポット

[ セイブツタヨウセイホットスポット ]

解説

「ホットスポット」は元々、火山の活動地点を意味する概念だが、生物多様性の分野では、多様な生物が生息しているにもかかわらず、絶滅に瀕した種も多い、いわば世界的な生物多様性重要地域の意味で使用されている。

保全活動や予算の重点化に悩む保全活動家のために、イギリスの生態学者ノーマン・メイヤー(Norman Myers)が1988年に提唱したもので、1,500種以上の固有植物種を有するが、その70%以上の本来の生育地を喪失しており、保全の重要性の高い地域をさす。

コンサベーション・インターナショナル(CI)は、マダガスカルやフィリピン諸島、チリ中部など世界中で34のホットスポットを選定し、保全活動を重点的に実施している。この34地域は、地球上の陸地面積のわずか2.3%を占めるに過ぎないが、そこには全世界の50%の維管束植物種と42%の陸上脊椎動物種が生存している。なお、2005年の再評価に際して、日本列島もホットスポットのひとつとして追加された。

詳細解説

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