環境基本計画

[ カンキョウキホンケイカク ]

環境基本法（1993）の第15条に基づき、政府全体の（1）環境保全に関する総合的・長期的な施策の大綱、（2）環境の保全に関する施策を総合的かつ計画的に推進するために必要な事項を定めるもの。環境大臣が中央環境審議会の意見を聴いて案を作成し、閣議決定により政府の計画として定めることとされている。策定のプロセスにおいては、パブリックコメントの募集や各種団体との意見交換など、国民参加の促進を図っている。平成6年（1994年）12月に策定され、平成12年（2000年）12月に第二次計画、平成18年（2006年）に第三次計画、平成24年（2012年）に第四次計画、平成30年（2018年）に第五次計画、令和6年（2024年）に第六次計画として改定されてきた。政府が一体となって進める施策とともに、多様な主体に期待する役割についても示している。

第六次計画では、第一次計画からちょうど30年の節目に策定される環境基本計画として、環境保全を通じた、現在および将来の国民一人一人の「ウェルビーイング／高い生活の質」を最上位の目的に掲げ、環境収容力を守り環境の質を上げることによって経済社会が成長・発展できる「循環共生型社会」（「環境・生命文明社会」）の構築を目指すこととしている。また、今後の環境政策の展開に当たっては、利用可能な最良の科学に基づくスピードとスケールの確保や、ネット・ゼロ、循環経済、ネイチャーポジティブ等の施策において可能な限りトレードオフを回避し、統合・シナジーを発揮すべく取り組むこととしている。（2024年改定）