潮間帯
[ チョウカンタイ ]
海岸で高潮線(満潮時に水が到達する線)と低潮線(干潮時に陸が露出する線)の間にあり、潮の干満により露出と水没を繰り返す場所。海洋生態学的区分では、年平均高潮位から年平均低潮位までを指すことが多い。
潮間帯は高さによって海水に浸る時間が異なるため、乾燥、温度、塩分などの非生物的環境に明確な違いがみられる。多くの場合、この違いによって各生物種の分布の上限が決まる。また下限は種間競争などの生物的環境によって決められることが多い。このため各生物種の分布範囲は狭い帯状になり、複数種が共存している。潮間帯にみられる生物群集は潮間帯群集と呼ばれ、フジツボ類(岩石海岸)、スナホリムシ類あるいはスナガニ類(砂浜海岸)、オサガニ・シオマネキ類(内湾・河口の泥地)、マングローブとそれに伴う動物群などがあげられる。