港湾

[ コウワン ]

解説

一般には、船舶の係留施設とその周辺水域(港)をいうが、狭義には「港湾法」の対象とする港をいう。なお、「漁港」は、「漁港法」の対象とする港で「港湾」とは区別される。

国際海上輸送網又は国内海上輸送網の拠点となる港湾その他の国の利害に重大な関係を有する港湾で政令で定めるものを「重要港湾」いい、重要港湾のうち国際海上輸送網の拠点として特に重要な港湾で政令で定めるものを「特定重要港湾」いう。また、重要港湾以外の港湾を「地方港湾」という。なお、暴風雨に際し小型船舶が避難のためてい泊することを主たる目的とし、通常貨物の積卸又は旅客の乗降の用に供せられない港湾で、政令で定めるものを「避難港」という。

重要港湾では、港湾の整備等に関して「港湾計画」を定めることになっている。日本では、公有水面を埋め立てて大規模な工業団地を造成することが多いが、これらのほとんどは港湾計画に基いて行われる。この意味で、港湾計画は単に港を整備する計画ではなく、港を中心とした沿海部開発計画と呼ぶべきものである。また、近年は内陸部において廃棄物等の処理場の整備が困難で、海面にそれらの埋立処分地を求めざるを得ないため、広域的な廃棄物埋立処分場を港湾計画に基く港湾施設として整備することが多くなっている。

詳細解説

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