海洋生態系

[ カイヨウセイタイケイ ]

解説

海洋は陸域からの距離と水深によって、陸域と接した海浜域、陸棚上の大部分を占める沿岸域、さらに沖側の外洋域に大別され、それぞれに特徴的な生態系が成立している。

海浜域と沿岸域は陸域からの栄養塩類の供給と、波浪や湧昇流による堆積物のかく乱により、陽光性プランクトンによる一次生産が活発である。海浜域では藻場の発達にみられるように底生生物群集の生産量の割合が高いが、沿岸域では植物プランクトンによる生産が大半を占める。外洋域の生物群集には水深に応じた垂直分布がみられ、このうち太陽光の到達する水深150-200m以浅は浅海水系と呼ばれ、ここに生育する植物プランクトンなど浮遊性の浅海水層群集が外洋域の一次生産者である。それより下方に生息する深海底生群集や深海漂泳群集は、浅海水層群集の生産した栄養物にほぼ依存している消費、分解者である。

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