海洋汚染
[ カイヨウオセン ]
海洋の陸上からの環境負荷等による汚濁・汚染のこと。海洋汚染は海を介して周辺の国々や海域へ影響が及ぶことから、国際的な取り組みがなされてきた。
国連海洋法条約(1982採択、1994発効)では、海洋環境の汚染の定義について、「生物資源及び海洋生物に対する害、人の健康に対する危惧、海洋活動(漁業その他の適法な海洋の利用を含む)に対する障害、海水の利用による水質の悪化及び快適性の減少というような有害な結果をもたらし又はもたらすおそれのある物質又はエネルギーを、人間が直接又は間接に海洋環境(河口を含む)に持ち込むことをいう」としている。
同条約では更に海洋汚染の原因を次のように分類している。「陸からの汚染、海底資源探査や沿岸域の開発などの活動による生態系の破壊、汚染物質の海への流入、投棄による汚染、船舶からの汚染、大気を通じての汚染」。また、湾岸戦争での大量の油の流出のように、戦争も大きな海洋汚染の原因と考えられる。
海洋汚染への国際的な取り組みとして、全世界的な条約又は地域的な条約が結ばれ規制が実施されている。