浮遊粒子状物質

[ フユウリュウシジョウブッシツ ]

解説

大気中に浮遊している粒子状物質で、代表的な「大気汚染物質」のひとつ。環境基本法(1993)に基づいて定められる環境基準では、粒径10μm以下のものと定義している。

発生源は工場のばい煙、自動車排出ガスなどの人の活動に伴うもののほか、自然界由来(火山、森林火災など)のものがある。また、粒子として排出される一次粒子とガス状物質が大気中で粒子化する二次生成粒子がある。

粒径により呼吸器系の各部位へ沈着し人の健康に影響を及ぼす。年平均100mg/m3になると呼吸器への影響、全死亡率の上昇などがみられることなどが知られている。このためSPMの環境基準は、1時間値の1日平均値が0.10mg/m3以下、1時間値が0.20mg/m3以下、と定められている。

汚染状況について、年平均値は近年ほぼ横ばいからゆるやかな減少傾向が見られる。平成13年度の環境基準達成率は、一般環境大気測定局で66.6%、自動車排出ガス測定局で47.3%。

詳細解説

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