水文
[ スイモン ]
地球上の水の流れとその存在状態を、特にその循環に着目して解析、かつ総合する学問が水文学であり、特に地表面付近の人間活動にとって重要な、河川水、地下水、湖沼水などとその付近の地表および流域を、陸域の水の動きを中心に扱う。地球上に存在する水の9割以上を占める海水については海洋学が扱う。
地表に落下した降水は斜面を流下して集まり河川を形成し、そして河川から海へ流れ込む。その過程で、時には水は地下に浸透してゆっくりと流れ、湧泉として姿を地上に現し、その後河川へ流れ込む。海面から、あるいは地表面から水は蒸発し、大気中に戻り、また降水として地表面に落下する。そのような循環系を水文循環(hydrologic cycle)とよぶ。水循環、受水域への流入/流出、またその収支と、その循環に付随して引き起こる様々な現象を対象としている。