森林認証制度

[ シンリンニンショウセイド ]

解説

適正に管理された森林から産出した木材などに認証マークを付すことによって、森林の保護を図ろうとする制度。独立した第三者機関が、一定の基準に照らし合わせて評価・認証するもので、世界的な森林減少・劣化の問題と、グリーンコンシューマーリズムの高まりを背景として生まれた。森林の価値を木材産出の場として評価する制度であることから「木材認証制度」とも呼ばれる。

世界の各地域にさまざまな森林認証制度があるが、世界中の森林を対象にラベルづけを伴って運用される制度は国際NGO「森林管理協議会(FSC)」(1993年設立)によるFSC森林認証制度のみであり、狭義にはFSC森林認証制度を指すことが多い。

FSCの認証制度には、森林の管理を対象とした 「FM認証」(森林管理・経営:Forest Management Certification) と、認証森林の林産物が加工等され、消費者に正しく届けられることなどを生産・加工・流通等の各段階において認証する「CoC認証」(生産・流通・加工工程の管理認証:Chain of Custody)の2種類があり、2006年9月現在、全世界で72カ国、854箇所、面積約78,898,870haの森林が認証されている(国内では25箇所で約27万7千ha)。

なお、2003年には日本の林業団体や環境NGO等によりSGEC(Sustainable Green Ecosystem Council)が発足。人工林が多く零細な森林所有者が多いという日本の実情に応じた森林認証制度を創設し、2006年7月現在、9箇所で189,183haの森林が認証されている。

詳細解説

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