森林の劣化
[ シンリンノレッカ ]
伐採などにより世界の森林面積が減少していく状況。世界の森林面積約35億ヘクタールのうち、毎年、日本の国土の約3分の1に相当する約1,100万ヘクタールの森林が減少しているとされる。中でも、熱帯林の減少は著しく、1981年から1990年の10年間で約1億5,400ha(約8%)が減少している。地域別では、アジア・太平洋地域の減少率が約12%で、減少率がもっとも高い。また、単に面積の減少だけでなく、質の劣化、すなわち密閉林から疎林への変化なども生じており、このような現象を「森林の劣化」と呼ぶ。
農地への転用、過度の焼畑耕作、過放牧、薪炭材の過剰採取商業材の不適合な伐採、森林火災などが直接の原因として指摘されているが、その背景として、開発途上国における急速的な人口増加、貧困などが間接の原因として重視されている。