持続可能な航空燃料
[ ジゾクカノウナコウクウネンリョウ ]
動植物油(廃食油)や都市ごみ、廃木材、微細藻類、排ガス中の二酸化炭素(CO2)等を原料とするジェット燃料であり、通常は化石燃料と混合して使用される。化石燃料のみの場合に比べてCO2排出量を最大80%削減することができるといわれ、さらに、廃棄物の管理等についての持続可能性の基準を満たす必要がある。
国際・国内航空からのCO2排出量は世界全体の約2%を占め、そのうち国際航空は約1.3%であるため、国際民間航空機関(ICAO)は2050年までにCO2排出量実質ゼロの長期目標、2024年以降のCO2排出量を2019年比で85%以下に抑える目標を設定している。
SAFは世界のジェット燃料供給量の0.03%にとどまるが(2020年)、長期目標達成ためには90%(4.1億kL-5.5億kL)とする必要があるために、米国、EU等でもSAFの利用の目標設定や税額の控除等の支援が行われている。
日本では、コストの問題等もあり、主として輸入したSAFを羽田、成田空港等で供給しているが、2030年時点で燃料使用量の10%導入を目標としており、官民協議会を組織して、サプライチェーンの構築支援等の導入の促進を図っている。(2023年8月作成)