技術協力
[ ギジュツキョウリョク ]
政府開発援助(ODA)用語としての「技術協力」は、政府開発援助のなかで無償資金協力と共に贈与に分類される援助の一形態である。
途上国の国造りの基礎となる、「人造り」を目的とする援助であり、研修員受け入れ事業、青年招へい事業、個別専門家派遣事業、青年海外協力隊及びシニア海外ボランティア派遣事業、プロジェクト方式技術協力事業、開発事業、開発協力事業などに分類される。
日本の技術や知見を相手国の当該分野で指導的な役割を担う人々に伝え、その人々を通じてその技術が当該途上国の国内に広く普及し、その経済・社会発展に寄与する。現在、医療・飲料水の確保等の基礎生活分野からコンピューター技術や法律・制度の整備等の協力まで、幅広い分野に及んでいる。技術協力は、政府間の約束に基づき、国際協力機構(JICA)を通じて実 施されるのが普通である。他には、公的資金をもって実施する技術協力から、政府補助金を得てNGOが行う技術協力などがある。技術協力は、所得水準が比較的高いため無償資金協力・有償資金協力の一般対象にならない国、累積債務が多く有償資金協力の対象とるすことに制約がある国などに対しても行われる。