戦略的環境アセスメント

[ センリャクテキカンキョウアセスメント ]

解説

事業計画が固まった段階で行う現行の環境アセスメント(いわゆる事業アセス)より早期の、事業実施段階(Project段階)に至るまでの意思形成過程(戦略的な段階)の段階で行う環境アセスメントをいう。戦略的段階とは、一般的に「Policy(政策)>Plan(計画)>Program (プログラム)」の三つのPの段階を指すと説明されているが、抽象的な概念であり、具体的にはどの段階からが戦略的環境アセスメントと呼びうるか、厳密な定義は難しい。

従前、計画アセスとよばれていたものより概念的には広く捉えられており、計画熟度が高まった事業の実施段階よりは環境配慮の柔軟な取り込みがしやすいと期待されている。持続可能な社会の実現に向け戦略的環境アセスメントへの取組みが、環境省が2007年に策定した「戦略的環境アセスメント導入ガイドライン」や地方自治体の条例などによって進められてきたが、2011年の改正アセス法において「配慮書手続」が定められ、事業の位置・規模等の検討段階を対象とする戦略的環境アセスメントが制度化されることとなった。また、より早期の段階での環境配慮に向け、事業の位置・規模等の検討段階よりも上位の計画及び政策の策定や実施に環境配慮を組み込むための戦略的環境アセスメント制度の検討が課題となっている。

詳細解説

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