希少種
[ キショウシュ ]
一般的には、数の少なく、簡単に見ることが出来ないような(希にしか見ることが出来ない)種をさす。稀少種も同義語。「種の保存法」に基づき指定された、国内希少野生動植物種、国際希少野生動植物種を指して使われることもある。
環境省のレッドデータブックのカテゴリーの旧区分では、「希少種」を「存続基盤が脆弱な種または亜種」と定義していた。絶滅危惧種ほど緊急性はないが、本来の生息地が局限または孤立している、生息密度が低い、生活史の中で特殊な環境条件を必要とするなど生息条件の変化に弱い種がこれにあたる。また、個体数の減少や生息条件の悪化、捕獲圧、交雑可能な別種の侵入などの圧迫が強まっている種も含まれていた。
IUCNの新Red List Categoriesの採択(1994)を受け、1997年に日本版レッドデータブックのカテゴリーが見直され、旧区分の「希少種」は「準絶滅危惧種」に変更された。この新区分は、現時点では絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によって「絶滅危惧」に移行する可能性のある種を指すと定義され、ヤマネ、オオサンショウウオなどがあがっている。