大気質指数

[ タイキシツシスウ ]

解説

日々の大気汚染の状況を、健康影響(数時間から数日程度の時間スケールでの短期的な影響)の視点から市民にわかりやすく伝えるための指標。大気環境基準値と測定結果(ppmやμg/m3などの数値)だけでは、一般市民にとっては大気汚染の状況の理解が困難なためこのような工夫が続けられてきている。1999年にアメリカの環境保護庁は、それまで使用していたPSI (Pollutant Standard Index)に改良を加え、名称もAQIと変えて運用してきている。

指数は0から500の範囲で6段階に分類されていて、それぞれシンボルカラーを用いて健康への危険度や市民のとるべき対応などを周知、伝達する仕組みとなっている。毎日の指数は大気汚染の観測結果を用いて算定される。0-50はGood(緑色)、51-100はModerate(黄色)、101-150はUnhealthy for Sensitive Groups(オレンジ色)、151-200はUnhealthy(赤色)、201-300はVery Unhealthy(紫色)、301-500はHazardous(えび茶色)とされている。

環境保護庁では、5つの主要大気汚染物質(オゾン、粒子状物質、一酸化炭素、二酸化硫黄、窒素酸化物)を対象に国民への情報提供を実施しており、同様の取組みは中国、メキシコ、チリ、ブラジルなどにも広がっている。

詳細解説

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