国際応用システム分析研究所

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解説

国際応用システム分析研究所は、1972年10月、当時の東西冷戦下において、成熟社会に共通する諸課題を研究するために、東西両陣営の主要国がその政治的立場を離れ、同等の参加を目指した非政府ベースの国際研究所として、オーストリアのウィーン近郊(ラクセンブルク)に設立された。その後東西緊張が解消した後には、地球規模の諸課題の解決に資するシステム分析を中心とする研究を展開している。これまでノーベル賞受賞者を輩出している他、IPCCのリード・オーサー等をつとめる専門家等も擁する世界有数の国際研究所である。

社会の持続可能性及び地球規模の変動が及ぼす影響について、環境、経済、技術及び社会発展等の多様な側面から分析するとともに、人間と環境の相互作用過程について探求し、各国から多様な分野の研究者が集い、最新の応用システム分析手法に基づいて政策決定者、学会の双方に対し科学的洞察を提供している。また近年特に新興国の加盟に伴い、東西問題から南北問題(貧困、食糧、公平性など)に重点がシフトしつつあることも注目される。(2015年5月作成)

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