国連生態系回復の10年

[ コクレンセイタイケイカイフクノ10ネン ]

解説

2021年から2030年までの10年間を「国連生態系回復の10年」とすることが2019年3月の国連総会で決議された。この決議は生物多様性条約COP14(2018年11月)からの要請を受けたもので、その目的は、世界中の生態系の劣化を予防し、食い止め、反転させるための努力を支援し、拡大させること、及び生態系回復を成功させる重要性についての認識を高めることである。

国連総会決議では、加盟国に対して、生態系回復のための資金の確保や科学研究の実施、生態系回復を国家発展計画に組み込むこと、生態系劣化を防止するための計画策定、既存の生態系回復事業の強化、経験や優良事例の共有促進などが奨励されている。また、女性、子供、若者、老人、障害者、先住民などすべての利害関係者が十分に関与する重要性が強調されている。

取組実施の主導機関はUNEPとFAOで、両者が共同開設した専用ウェブサイトは、世界各地で行われている生態系回復の取組が紹介されるなど、生態系回復を促進させるプラットフォームの役割を果たしている。(2021年6月作成)

詳細解説

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