国連人間環境会議
[ コクレンニンゲンカンキョウカイギ ]
1972年6月に世界113ヶ国の代表が参加して、ストックホルム(スウェーデン)で開催された環境問題についての最初の世界的なハイレベル政府間会合。
会議テーマの“かけがえのない地球(Only One Earth)”は、環境問題が地球規模、人類共通の課題になってきたことをあらわすものとして有名。また、26項目の原則からなる「人間環境宣言」および109の勧告からなる「環境国際行動計画」は、同年に発表されたローマクラブによるレポート「成長の限界」とともに、その後の世界の環境保全に大きな影響を与え、ユネスコ総会での「世界の文化遺産および自然遺産の保護に関する条約」(世界遺産条約)採択(1972年11月)や「国連環境計画(UNEP)」設立(1972年12月)の契機にもなった。一方で、開発が環境汚染や自然破壊を引き起こすことを強調する先進国と、未開発・貧困などが最も重要な人間環境の問題であると主張する開発途上国とが鋭く対立(南北問題)した。