国有林野事業
[ コクユウリンヤジギョウ ]
農林水産省・林野庁が所管する森林(約760万ha)を管理経営する事業。国有林野事業の大きな目標は、(1)公益的機能の確保、(2)林産物の持続的、安定的供給、(3)地域振興への寄与である。
国有林野事業は特別会計により運営されているが、近年、木材価格の大幅な低下(2001年のスギの立木価格は1960年の水準にまで低下)等から、危機的な財務状況となっている。このため、1998年に「国有林野事業の改革のための特別措置法」および「国有林野事業の改革のための関係法律の整備に関する法律」が制定された。これらにより、国有林野事業は、(1)公益的機能を重視した管理経営に転換する、(2)組織要員の徹底した合理化、縮減を行う、(3)一般会計からの繰り入れを前提とした特別会計制度へ移行する、こととなり改革が図られているところである。管理組織も簡素化が行われつつある。