国定公園
[ コクテイコウエン ]
国立公園に準ずる自然の風景地を保護し、自然とのふれあいを増進するため指定された自然公園。自然環境を改変する各種の行為が要許可行為として規制されており、また、自然とのふれあいの場として各種の利用施設が整備されている。自然公園法(1957年)に基づき環境大臣が指定し(法第5条)、公園計画を樹立する(法第7条)が、許認可(行為許可等)をはじめとする管理は、都道府県が行うこととされている(法第20条)。
国定公園は、国立公園法(1931年制定、自然公園法の前身法)の1949年改正により制度化され、琵琶湖国定公園の指定(1950年)以来各地で指定が進み、2007年には若狭湾国定公園から丹後半島や天橋立が独立して「丹後天橋立大江山国定公園」が指定された。令和以降の指定では、2020年に「中央アルプス」、2021年に「厚岸霧多布昆布森」が新たに指定された一方で、1981年指定の「日高山脈襟裳国定公園」の指定区域を基本として区域面積を大幅に拡充した「日高山脈襟裳十勝国立公園」が2024年に国内35カ所目の国立公園になっている。2024年6月30日現在、57公園、合計約139万haが指定されている。
なお、自然公園法が定める自然公園には、国立公園、国定公園、都道府県立自然公園の3種類がある。国立公園は日本を代表する自然の風景地であり、国が指定し管理する。 都道府県立自然公園は都道府県を代表する自然の風景地で、都道府県が指定し管理する公園。(2024年9月改定)